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2009年11月30日

『イン・ジャパン!』 ジャクソン5

イン・ジャパン!(In Japan!)/ジャクソン5(Jackson 5)   イン・ジャパン!(In Japan!)/(紙ジャケット仕様)
ジャクソン5(Jackson 5)
オススメ度4
ジャクソン・ファイヴ初の来日公演、1973年4月30日の大阪厚生年金会館大ホールでの公演を収録したライヴ・アルバム。日本初CD化。


■曲目リスト
1. イントロダクション:ウィアー・ゴナ・ハヴ・ア・グッド・タイム / Introduction/We're Gonna Have a Good Time
2. ルッキン・スルー・ザ・ウィンドウズ / Lookin' Through the Windows
3. ガット・トゥ・ビー・ゼア / Got to Be There
4. 帰ってほしいの|ABC|小さな経験 / I Want You Back|ABC|Love You Save
5. ダディーズ・ホーム / Daddy's Home
6. 迷信 / Superstition
7. ベンのテーマ / Ben
8. パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン / Papa Was a Rollin' Stone
9. 恋の約束 / That's How Love Goes
10. さよならは言わないで / Never Can Say Goodbye
11. エイント・ザット・ペキュリア / Ain't That Peculiar
12. キミはボクのマスコット / I Wanna Be Where You Are



2009年9月9日、日本公演のライブ・アルバムが、ついに日本でもCD発売された。
ファンとしては、ついにか・・・という感じだが、、、
全編ホール・ライブを収めたアルバムとしては、唯一の作品で貴重な音源だ。


1973年4月、東京音楽祭の特別ゲストとして来日したジャクソン5は東京、広島、大阪でコンサートを行った。
その大阪公演を収めたのが本作で、当初は日本だけで発売された。


幅広い選曲
ジャクソン5のオリジナルはもちろん、マイケルとジャーメインのソロ・ナンバーも演奏。
さらにスティーヴィー・ワンダー(6. 迷信)、テンプテーションズ(8. パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン)、
マーヴィン・ゲイ(11. エイント・ザット・ペキュリア)など、モータウン・アーティストのカヴァーも聞け、
このライブ盤ならではの楽しみと言えるだろう。


変声期のマイケル
『イン・ジャパン!』は、『スカイライター』発売直後に行われたライブで、
ちょうど声変わりの途中だったマイケルは、高音を苦しそうに歌っている。
ほとんどの曲で高音部分をフェイクして音を下げているが、うまくこなしていて、このあたりの技術はさすが。
変声期にあったことが、カヴァー曲を豊富に取り入れた要因なのかもしれない。


貴重な記録であることは間違いないが、声変わり前の絶好調のコンサートも聴いてみたい。
そういう意味でも、全盛期のしっかりとしたフル・ライブ・アルバムが出されていないのは残念。
(『ゴーイング・バック・トゥ・インディアナ』はあるが、スタジオ・ライブとの抱き合わせ)
音源が残っているのなら、今からでも出して欲しい♪


聞きどころ
日本公演ということで、ところどころでマイケルが「アリガトウ」と発しているのが、
なんとも微笑ましい。

変声期のため、フェイクされている曲が多いのが残念だが、
そんな逆境の中でもこころを込めて歌う「3. ガット・トゥ・ビー・ゼア」の熱唱は、こころを揺り動かされる。

「6. 迷信」は当時のマイケルのキーに合わされていて、ノリノリで歌っていて気持ちいい。
それでも、スティーヴィーのキーよりも5つ上だ。

そして何といってもラストを飾る「12. キミはボクのマスコット」
高音はやはり出ていないが、エンディングの繰り返しで会場と一体となって盛り上がっていく。
すごい手拍子、、ゾクゾクさせられる瞬間だ!

・・・が、CDはフェイド・アウトで終了。
なんだか盛り上がってる中、一人取り残されていくようで寂しい気がする。


〜仕様〜
・初回生産限定 紙ジャケット仕様
・高音質素材 SHM-CD採用
・国内オリジナル・マスターを基にした2009年最新リマスター音源
・日本初回盤LPを再現した紙ジャケット仕様
・日本初回盤LPを再現したシリアル・ナンバー入りレーベルカード封入
・解説・歌詞・対訳付


『イン・ジャパン!』 ジャクソン5のジャケット、帯
▲紙ジャケットと帯
精巧にに再現された紙ジャケット。
日本初回盤LPの帯も再現されていて嬉しい。右は今回のCD用の帯。


『イン・ジャパン!』 ジャクソン5の見開きジャケットの内側
▲見開きジャケットの内側
見開きでしっかりと復刻。
曲目と作曲者が左側に掲載されているが、メドレーの「4. 帰ってほしいの|ABC|小さな経験」は何故かカットされている。


『イン・ジャパン!』 ジャクソン5のレーベルカード
▲レーベルカード(左)とライナーノーツ(右)
レーベルカードにはシリアルナンバーも入っている。
当時のレーベル・デザインが味わえるのは嬉しい、CD盤面にも採用して欲しかったが・・。
また、CD用の解説・歌詞の他に、当時のライナーノーツも封入されている。
LPサイズのものをそのまま縮小しているため、文字が小さく読むのはかなり気合がいりそうだ。
こちらに掲載の歌詞には、トーク部分をより詳しくフォローしているので、
マイケルやメンバーのMCをより楽しむ助けになるだろう。


2009年11月23日

『ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック/ブギー』 ジャクソン5

ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック/ブギー(Joyful Jukebox Music/Boogie)/ジャクソン5(Jackson 5)   ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック/ブギー(Joyful Jukebox Music/Boogie)/(紙ジャケット仕様)
ジャクソン5(Jackson 5)
オススメ度4
未発表曲を集めたコンピレーション・アルバム2作、76年発表の『ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック』と、79年発表の『ブギー』をカップリング。日本初CD化。

■曲目リスト
<ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック>
1. ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック
2. ウィンドウ・ショッピング
3. ユアー・マイ・ベスト・フレンド・マイ・ラヴ
4. ラヴ・イズ・ザ・シング・ユー・ニード
5. エターナル・ライト
6. プライド・アンド・ジョイ
7. スルー・シック・アンド・シン
8. ウィアー・ヒア・トゥ・エンターテイン・ユー
9. メイク・トゥナイト・オール・マイン
10. ウィアー・ゴナ・チェンジ・アワ・スタイル
<ブギー>
11. ラヴズ・ゴーン・バッド
12. アイ・エイント・ゴナ・イート・マイ・ハート・アウト・エニモア
13. ABC
14. 愛するあの娘に
15. ワン・デイ・アイル・マリー・ユー
16. さよならは言わないで
17. オー・アイヴ・ビーン・ブレスト
18. ペニー・アーケード
19. ジャスト・ビコーズ・アイ・ラヴ・ユー
20. ダンシング・マシーン
21. ハム・アロング・アンド・ダンス (アンカット・ヴァージョン) <ボーナス・トラック>



2009年9月9日、ジャクソン5の紙ジャケット仕様CDが発売された。
日本でもついに『ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック/ブギー』が、初CDリリースとなった。
これでジャクソン5のCDカタログが、ようやく完璧なものとなったわけで、
そういった意味でも意義の大きいコレクションと言えるだろう。

2009年9月9日と言えば、正にビートルズのリマスター盤発売のその日でもあり、
タイミング的に悪すぎた・・・ためか、大きな話題にならなかったのは何とも残念だ。


『ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック』
グループは伝説的なレーベル「モータウン」を離れ1975年にエピック・レコーズに移籍。
モータウンに一人残ったジャーメインの代わりにランディを加え、「ジャクソンズ」として新たなキャリアを始動させている。
(ジャクソン5の名称の使用はモータウンに阻まれた)


モータウンは、マスターテープ保管庫から過去のセッションで発表されなかった音源をいくつか発掘し、
彼らが去った翌年1976年に『ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック』と銘打ってリリース。
収録曲の大半は、1972年から1973年のもので、
『スカイライター』と『ゲット・イット・トゥゲザー』セッションでの未発表音源だ。

録音時期から楽曲はどれもダンス・ミュージック。
お蔵入りの曲とは言え、そこはマイケル率いるジャクソン5、クオリティはどれも高く、
「4. ラヴ・イズ・ザ・シング・ユー・ニード」などはキャッチーで悪くない。


『ブギー』
1979年にリリースされた2枚目のアウトテイク集。
当時マイケルはアルバム『オフ・ザ・ウォール』と大ヒット曲「今夜はドント・ストップ」をリリースし、
スターダムに登り詰めようとしていた。
そこでモータウンが再び未発表音源の発掘に取り掛かり、発表されたものだ。


モータウンでの最初期から幅広い時期の音源で構成されており、
内容は『ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック』を遥かにしのぐ掘り出し物ばかりで、
ジャクソン5ファンは狂喜乱舞した(と言われている)。
未発表トラック7曲の他に、「13. ABC」「16. さよならは言わないで」「20. ダンシング・マシーン」のリミックスも収めている。
ちなみにリミックスはストレートなもので、大きな変更点はないようだ。
『ブギー』が市場に出回っていたのは、ほんの短い期間だったため、今回の再リリースは大変喜ばしいことである。


ジャクソン5には、スティーヴィー・ワンダーのカバーが多数あるが、
ここでは名曲「14. 愛するあの娘に」のカバーを聞くことができる。
オリジナルよりもスローテンポになっているが、速いテンポでも聞いてみたい曲だ。
こんな曲もカバーしていたんだな・・・ということが分かるだけでも、ファンにはたまらない。
ボビー・テイラーのカバー「17. オー・アイヴ・ビーン・ブレスト」も、素晴らしい。


〜仕様〜
米国制作2004年リマスター音源。米国初回盤LPを再現した紙ジャケット仕様(2種同梱)。
米国初回盤LPを再現したシリアル・ナンバー入りレーベルカード封入。解説・歌詞・対訳付き。


ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック/ブギー(Joyful Jukebox Music/Boogie)/ジャクソン5(Jackson 5)ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック/ブギー(Joyful Jukebox Music/Boogie)/ジャクソン5(Jackson 5)
▲紙ジャケット


シリアル・ナンバー入りレーベルカード 『ジョイフル・ジュークボックス・ミュージック/ブギー』 ジャクソン5
▲シリアル・ナンバー入りレーベルカード
当時のレーベル・デザインが味わえる。
CD盤面にも採用して欲しかったが、B面がないCDでは中途半端になってしまうということか。


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