★これだけは聴け!
『ホテル・カリフォルニア』 イーグルス
イーグルスを代表する名盤。前作で脱退したバーニー・レドンに代わってジョー・ウォルシュが加入。有名な表題曲を筆頭に、レゲエやファンクのリズムを取り入れるなど、サウンド面でのさまざまな試みも面白い。
■曲目リスト
1. ホテル・カリフォルニア
2. ニュー・キッド・イン・タウン
3. 駆け足の人生
4. 時は流れて
5. 時は流れて (リプライズ)
6. 暗黙の日々
7. お前を夢みて
8. 素晴らしい愛をもう一度
9. ラスト・リゾート
イーグルスの最高傑作にして、アメリカン・ロック史に残る歴史的名盤。
1976年にリリースされた5枚目のアルバム。
ビルボード誌のアルバム・チャートにおいて8週連続全米第1位、
全英においても第2位を獲得し、1976年グラミー賞最優秀レコード賞を受彰した。
シングル・カットされた「ホテル・カリフォルニア」「ニュー・キッド・イン・タウン」も、全米ビルボードチャートで第1位を獲得している。
表題曲「ホテル・カリフォルニア」は知らない人がいない曲で、
ロックというジャンルを越えた永遠の名曲である。
名盤と呼ばれるものの中には、トータルコンセプトを評価されるものも多いが、
イーグルス『ホテル・カリフォルニア』 に関しては、
アルバムとしてはもちろん楽曲1曲1曲がすべて名曲ぞろいなのが特徴だ。
ベスト盤を聴いているかのような錯覚させ覚える。
実際、自分の好きなイーグルスの曲は、『ホテル・カリフォルニア』にほとんど収録されているしね・・
ノリの良い曲よりも「4. 時は流れて」「9. ラスト・リゾート」といったバラード系の曲が美しく印象深い。
一言で言えばロマンティックなロック?
女性に人気があるのは、こういったところにも理由があるのかもしれませんね。
ドン・ヘンリーのボーカルは、聞いている人に映像を浮かばせる不思議な力を持っていると思うのだが、
「9. ラスト・リゾート」を聴くとそれをすごく感じる。
とてもスケールのある曲だ。
▲ ラスト・リゾート
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『インナーヴィジョンズ』 スティーヴィー・ワンダー
グラミー賞最優秀アルバム賞受賞!全米アルバム・チャート最高位4位を記録した大ヒット・アルバムで不朽の名作!(1973年リリース作品)
1. トゥ・ハイ
2. 愛の国
3. 汚れた街
4. ゴールデン・レディ
5. ハイアー・グラウンド
6. 神の子供たち
7. 恋
8. くよくよするなよ
9. いつわり
社会的テーマを扱った問題作にして最高にポップなアルバムで、一般的に言う“70年代4部作”の第2弾。モータウンの呪縛から解き放たれた天才が、溢れ出る表現欲求を注ぎ込んだ偽り無きドキュメント。神懸り的に凄い!
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『ジョンの魂』 ジョン・レノン
ビートルズ解散後、初のソロ・アルバム。ジョンの心情を吐露した、極めて内省的な内容となっており、シンプルなサウンドが、ヴォーカルと詞世界をいっそう際立たせている。
■曲目リスト [試聴・ダウンロード]
1. マザー(母)
2. しっかりジョン
3. 悟り
4. ワーキング・クラス・ヒーロー(労働階級の英雄)
5. 孤独
6. 思い出すんだ
7. ラヴ(愛)
8. ウェル・ウェル・ウェル
9. ぼくを見て
10. ゴッド(神)
11. 母の死
-ボーナス・トラック-
12. パワー・トゥ・ザ・ピープル
13. ドゥ・ジ・オズ
1970年、ビートルズ解散後に初めて発表されたジョン・レノンのソロアルバム。
これ以前にもジョン・レノン&オノ・ヨーコの名義でアルバムを発表していており、
それらを入れると4枚目のアルバムとなる。
『ジョンの魂』はジョン・レノンの最高傑作アルバムだ。
と書くと聞き心地の良いポップな音を想像させてしまうかもしれないが、
アルバム冒頭から重苦しい鐘の音から幕を上げる。
日本盤タイトル通り、ジョンの魂そのものであり叫びが詰まっている。
「イマジン」のような綺麗なジョンだけではなく、弱い1人の人間としてのジョンがここにはいる。
ビートルズの解散で傷ついていたジョンは、
アーサー・ヤノフ博士による「プライマル・スクリーム」精神治療を受けている。
プライマル・スクリームとは、人間心理の奥深くに潜む苦痛を呼び覚まし、すべてを吐き出すという治療法である。
この体験でジョンは、学生の頃に母を失った記憶などが蘇り、大声を上げて泣き出したという。
こうした経緯で、このアルバムには、心の暗闇を吐き出すような曲が収録されている。
“お母さん行かないで お父さん帰ってきて”と絶叫する「1. マザー(母) 」
“ビートルズを信じない”と、ビートルズとの決別を宣言する「10. ゴッド(神)」
是非、歌詞を見ながら聞いて欲しい。
「7. ラヴ(愛) 」のような綺麗なバラードも収録、
ラストはカセット・テープで録った「11. 母の死」で静かに幕を下ろす。コンセプトとしても素晴らしい。
・・・と思ったら、2000年の再発売以降はボーナス・トラックが追加されていて、
そのあたりの余韻は微妙になってしまっています。
(嬉しいやら、悲しいやら・・・・)
とにかく内容が重すぎるので、決してBGMとして気楽に聞くアルバムではないが、
心を動かす歌声は永遠に色あせることはないでしょう。
『ジョンの魂』の音は潔いほどシンプルだ。楽器も最低限のものしか使われていない。
現在のレコーディングは打ち込みが当たり前になり、
マルチトラックで音を何度も重ねて、分厚い無機質で機械的な音楽しか聴けなくなってしまった。
そんな今だからこそ、音楽の本質を感じ取ってもらいたい。
本当に大切なものは変わらないのだから・・・・
▲GOD
▲デモバージョン? かっこいい
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『ビッチェズ・ブリュー+1』 マイルス・デイビス
マイルス初のゴールド・ディスクとなった1969年録音の名盤。ロックや電子楽器、ポリリズムなどを取り入れたことでその後のフュージョン・ジャズを導いた彼の最高傑作のひとつ。20世紀の音楽史に残る革命的作品。
■曲目リスト
ディスク:1
1. ファラオズ・ダンス
2. ビッチェズ・ブリュー
ディスク:2
1. スパニッシュ・キー
2. ジョン・マクラフリン
3. マイルス・ランズ・ザ・ヴードゥー・ダウン
4. サンクチュアリ
-ボーナストラック-
5. フェイオ
マイルス・デイヴィスが1970年に発表した2枚組のエレクトリック・ジャズ・アルバム。
『カインド・オブ・ブルー』と並ぶマイルス最大のヒット作であると同時に、
ジャズ界を越えて音楽界に革命をもたらした最高傑作である。
16ビートを基調としロックやファンクの要素をとりいれたサウンドは、フュージョンの先駆けとも評されたが、
今聞いても新しく、唯一無二のものであったことがわかる。
メンバーには、チック・コリア(エレクトリックピアノ)やジョン・マクラフリン(エレクトリックギター)なども擁し、
最初から最後まで異常にハイテンションな演奏が続く。
自分も初めて『ビッチェズ・ブリュー』を聞いたときはぶっとんだ・・・(汗
特にロックやファンク、前衛音楽なんかが好きな人にはバッチリはまる内容じゃないだろうか。
ジャズ界からは若干・・・だったようですが。
アルバムジャケットの絵画も印象的で素晴らしい。
トータルアートを感じさせるあたり、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を想像させるし、
ほんと、60年〜70年代の音楽は何もかもすごすぎる・・・。もうあんな時代は来ないでしょうね。
なお、リリース後マイルスは、ワイト島ミュージック・フェスティバルにも参加している。
ジミ・ヘンドリックスやザ・フー、フリー、ドアーズなどロックアーティストと同じステージに立ち、
「Call It Anything」と題し『ビッチェズ・ブリュー』からの3曲も含むメドレーを演奏した。
伝説のライブDVDでてます。が演奏シーンがかなり少ないようです。
ちゃんとしたの出せ!
ワイト島1970~輝かしきロックの残像~ [DVD]
▲ワイト島「Call It Anything」
しかし観客の数がすごいな・・・
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『アイル・ビー・ゼア/さよならは言わないで+2』 ジャクソン5
アイル・ビー・ゼア/さよならは言わないで+2(Third Album/Maybe Tomorrow)/ ジャクソン5(Jackson 5) 全米第4位獲得の、1970年発表のサード・アルバム『アイル・ビー・ゼア』と、同年の全米第11位獲得の第4弾アルバム『さよならは言わないで』をカップリングした、ジャクソン5の作品を復刻。全米第1位を獲得した「アイル・ビー・ゼア」他、多数のヒット曲を収録。 |
■曲目リスト
=アイル・ビー・ゼア=
1. アイル・ビー・ゼア
2. レディ・オア・ノット
3. オー・ハウ・ハッピー
4. 明日に架ける橋
5. 朝のデート
6. インディアナへ帰ろう
7. ハウ・ファンキー・イズ・ユア・チキン
8. ママズ・パール
9. リーチ・イン
10. まぼろしの恋
11. ダーリング・ディア
=さよならは言わないで=
12. きっと明日は
13. シーズ・グッド
14. さよならは言わないで
15. ザ・ウォール
16. ペタルズ
17. シックスティーン・キャンドルズ
18. ブルー・スカイズ
19. マイ・リトル・ベイビー
20. イッツ・グレイト・トゥ・ビー・ヒア
21. ハニー・チャイル
22. アイ・ウィル・ファインド・ア・ウェイ
23. シュガー・ダディ (ボーナス・トラック)
24. アイム・ソー・ハッピー (ボーナス・トラック)
「2 CLASSIC ALBUMS on 1 CD」シリーズの第2弾
全米No.1ヒットとなった「アイル・ビー・ゼア」、全米2位の「ママズ・パール」、
同じく「さよならは言わないで」を収録!
マイケルのキャリアの中でも、ボーカルが素晴らしく最高傑作と言える2枚だ。(一般的にではない)
ソウル・シンガー・マイケル絶好調
ジャクソン5の3枚目、4枚目のアルバムでは、
バラード系の曲にも挑戦し、ロマンティックなグループに変身させている。
より磨きのかかったマイケルのボーカルは、
ソウルフルであると同時に、大人の切なさというものまで表現しているように感じる。
「アイル・ビー・ゼア」「きっと明日は」「さよならは言わないで」などは、特に素晴らしい。
まだ色々な経験をしてもいない小さな子供が、
どうしてこんな魂を揺さぶる歌が歌えるのだろう?
初のバラッド・ヒットとなった「アイル・ビー・ゼア」は、全米No.1の座に5週間も留まり、
400万枚以上の売上を記録し、ジャクソン5としても、モータウンにとっても、
全米チャート上で最も売れたヒット曲となった。
昨今は日本でもR&Bなどが流行っているが、
表面的な部分を真似ているだけのものが多いのが現状。
やはり本物は違う。
ビートルズといいマイケルといい、長年世界で聞き親しまれる音楽には、
飾り無しの本質的な部分で、こころの奥深くに働きかけるものがある。
ということで、
『アイル・ビー・ゼア/さよならは言わないで+2』は、
マイケル・ジャクソンのベスト・ボーカルが聞けるアルバムの1つといえるだろう。
子供だからと言う先入観を捨てて聞いてみて欲しい。
▼紙ジャケット仕様
※各オリジナルジャケットを楽しみたい人は、こちらがオススメ。
ディスクは1枚です。
米国初回盤LPを再現した紙ジャケット仕様(2種同梱)
米国初回盤LPを再現したシリアル・ナンバー入りレーベルカード封入
「アイル・ビー・ゼア」
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『カバーズ』 RCサクセション
88年にリリースされた洋楽カヴァー・アルバム。スタンダードな洋楽の名曲に忌野清志郎が日本語の訳詞をつけて歌っている。明確に「反戦・反核」の意思を表した訳詞が問題となり、大きな話題を集めた。
■曲目リスト
1. 明日なき世界 [オリジナル:バリー・マクガイア]
2. 風に吹かれて [オリジナル:ボブ・ディラン]
3. バラバラ [オリジナル:レインボウズ]
4. シークレット・エージェント・マン [オリジナル:ジョニー・リヴァース]
5. ラヴ・ミー・テンダー [オリジナル:エルヴィス・プレスリー]
6. 黒くぬれ! [オリジナル:ローリング・ストーンズ]
7. サマータイム・ブルース [オリジナル:エディ・コクラン]
8. マネー [オリジナル:バレット・ストロング]
9. サン・トワ・マ・ミー [オリジナル:アダモ]
10. 悪い星の下に [オリジナル:アルバート・キング]
11. イマジン [オリジナル:ジョン・レノン]
1988年8月15日に発表されたRCサクセション12枚目のアルバムにして、
日本ロック史に残る伝説のカバーアルバム。
オリコンでは初登場1位を獲得した。
『カバーズ』は、よくある洋楽カバーアルバムでない。
往年の名曲に「反戦・反核」の意訳の歌詞をのせた、強烈なメッセージ・アルバムだ。
しかし、そのメッセージ故に発売中止を食らうなど、発売前から大きな話題になっていた。
「素晴らしすぎて発売できません」
本来は、所属レコード会社の東芝EMIから発売される予定であったが、
原子力発電に関わる親会社の東芝からの圧力がかかり発売中止が決定する。
納得のいかない忌野の訴えで「素晴らしすぎて発売できません」という、
奇妙な発売中止の新聞広告掲載となった。
結局、当初は広島原爆記念日の8月6日に発売の予定だったが、
古巣のキティから終戦記念日の8月15日に発売された。
自分もこの事件では日本の音楽業界に失望したが、
同時に清志郎はある意味かっこよく映った。
豪華なゲスト陣
海外ギタリストのジョニー・サンダース、ピアニストの山下洋輔をはじめ、
山口冨士夫、三浦友和、泉谷しげる、三宅伸治、
坂本冬美、高井麻巳子、ちわきまゆみ、金子マリ・・・など豪華なゲストが多数参加している。
更に“Isuke Kuwatake”の偽名でサザンオールスターズの桑田佳祐もこっそり参加するなど、
シリアスな内容である一方で、賑やかなお祭り的な雰囲気も感じさせるアルバムだ。
中でも「4. シークレット・エージェント・マン」の坂本冬美の演歌ボーカルは、すごいインパクトだ!
これはもう日本版プログレッシブ・ロック?
ちなみにこの曲のイントロとアウトロでは、金賢姫のしゃべり声も使用されている。すごい・・・
各曲ごとに参加ゲストの記述があるので、それを見ながら聞くのも楽しい。
話題を呼んだことで商業的にも成功した『カバーズ』だが、
日本を代表するメッセージ・ロック・アルバムと言っていいだろう。
静かなバラード曲「ラヴ・ミー・テンダー」と反核メッセージのギャップは印象的。
風刺やブラック・ユーモアの末にアルバム・ラストに登場するのはジョン・レノンの「イマジン」
平和への壮大なメッセージを素直に切々と歌い上げる清志郎。・・・感動だ。
ジョン・レノン以外でイマジンをこれだけ説得力を持って歌える人は、他にいないだろう。
ベストカバーだと思う。
音楽でこれだけのメッセージが伝えられるということを、
改めて認識させてくれるアルバムだ。
音楽とは関係ないが、これだけの名盤にも関わらず、
CDにはライナーノーツなどの解説がないのは残念。
レコード会社も「伝えていく立場の一端を担っている」という自覚が欲しいものだ。
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