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『フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ』 スティーヴィー・ワンダー

フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ
スティーヴィー・ワンダー

1968年発表のアルバム。60年代の彼の代表的ヒット・ナンバーとなったタイトル曲のほか、ジェームス・ジェマーソンのベースが印象的な名曲(6)やヒット曲(2)などを収録。

■曲目リスト

1. フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ
2. シュ・ビ・ドゥ・ビ・ドゥ・ダ・ディ
3. ユー・メット・ユア・マッチ
4. アイ・ウォナ・メイク・ハー・ラヴ・ミー
5. アイム・モア・ザン・ハッピー
6. アイ・ドント・ノウ・ホワイ
7. サニー
8. アイド・ビー・ア・フール・ライト・ナウ
9. エイント・ノー・ラヴィン
10. ゴッド・プレス・ザ・チャイルド
11. ドゥ・アイ・ラヴ・ハー
12. ザ・ハウス・オン・ザ・ヒル


この『フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ』は、『インナーヴィジョンズ』と並んで、
ぼくの最も好きなスティーヴィー・ワンダーのアルバムだ。
前作『愛するあの娘に』で急成長を遂げたスティーヴィーは、
このアルバムでソウルシンガーとして、1つの頂点を極めたと思う。

アルバム全編、ソウルフルでノリノリのボーカルがすばらしい・・・いや、すさまじい!


タイトルナンバーでもある1曲目の「1. フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ 」は、
シングルとして最高ランク第2位をマーク。
作者は66年のヒット曲「太陽のあたる場所」と同じロン・ミラー。
もともとはバラードだったこの曲を、スティーヴィーの「もっとアップ・テンポで、ハッピーな曲にしたい」という意向で、
ソウルフルな曲に仕上げられた。
言われればメロディーが綺麗な曲だと気づくが、
スティーヴィー自身のスタイルで歌いこなす力量はやっぱりすごい。


「8. アイド・ビー・ア・フール・ライト・ナウ」も、コード進行やメロディが複雑な曲だが、
そんなことを感じさせないほど自由にソウルフルな節回しで、歌い上げている。


このアルバムの1年前の67年には、ビートルズがロックの金字塔となるコンセプトアルバム
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を発売。
69年には、キング・クリムゾンがシンフォニックなプログレッシブ・アルバム
「クリムゾン・キングの宮殿」を発表。
同年、マイルス・デイヴィスは電子楽器、ポリリズムを取り入れて前衛的なアルバム「ビッチェズ・ブリュー」を録音。
60〜70年代は、あらゆるジャンルの音楽が、恐ろしい進化を遂げた時代だった。
この『フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ』も、そんな中で必然的に生まれたのかも知れない。


これだけ、すごいアルバムなのだが、当時の日本では発売すらされていない。
 ほんとに日本という国は・・・。
そんなわけで知名度はいまひとつであるものの、
『フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ』は、ソウルシンガー=スティーヴィー・ワンダーの最高傑作であると同時に、
ソウルアルバムの名盤であることは間違いないでしょう。

唯一、地味なジャケットが残念ですが・・・(何


でも、本人は結構派手な格好して歌ってます。


「神」を感じた・・・



投稿者 SAKAKI : 2006年10月30日 18:58

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