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『ファースト・フィナーレ』 スティーヴィー・ワンダー
前作『インナーヴィジョンズ』を発表した1973年、スティーヴィー・ワンダーは交通事故で、生死をさまよう程の瀕死の重傷を負う。彼はその時、神の存在を強く感じたとコメント、復帰作となるこの作品は、その時の彼の心境を反映したような、今までにはないタイプの、神秘性の漂う曲が多く収録された名作となった。
1. やさしく笑って
2. 1000億光年の彼方
3. トゥー・シャイ
4. レゲ・ウーマン
5. クリーピン
6. 悪夢
7. 愛あるうちにさよならを
8. 聖なる男
9. 美の鳥
10. プリーズ・ドント・ゴー
1974年に重厚なタイトルをもつファンク&ソウルアルバムである本作がリリースされたころ、
スティービー・ワンダーは次から次へと作品を発表していた。
本作でもいつも通り、ワンダーはストレートなラブソングに思いがけない肌触りと深みを与えている。
心揺さぶるピアノ・バラード「Too Shy to Say」では恋に気後れする気持ちを歌い、「君とともに飛び去りたい、もうこれ以上ふたりですることがなくなるまで」という1節は、ワンダーがこれまで歌ったなかで最も悲しいフレーズと言える。
また、ゆがんだファンクンナンバー「Boogie On Reggae Woman」やリチャード・ニクソン大統領を非難する怒りに満ちた「You Haven't Done Nothin'」のようなより激しいナンバーは、アルバムのトータル感を損なうことなく緊迫感をもたらしている。
投稿者 SAKAKI : 2006年11月04日 19:48
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